日本卸電力取引所(JEPX)によると、6月13日~6月19日のシステムプライス週平均は15.34円/kWhとなり、前週比0.32円高となった。

今週は東京エリアで複数回の価格スパイクが見られた。14日(日)には18:30~19:00に44.4円/kWh、19:00~19:30に45円/kWhを記録した。東京エリアでは過去4週間ほど、日曜日を中心に数コマ単位の急騰が発生する傾向が続いている。
さらに18日(木)には8:30~9:00に50円/kWh、19日(金)には15:30~16:00に50.01円/kWhで約定した。特に18日朝は曇り予報となっており、需要が立ち上がる時間帯に太陽光発電の出力が十分に見込めなかった。このため、比較的コストの高い電源の稼働が必要となり、価格が押し上げられた可能性がある。
一方、このような単独コマでの急騰は、必ずしも市場参加者による意図的な行動を示すものではない。スポット市場では、買い入札は高値から、売り入札は安値から順に約定する仕組みとなっている。直近の入札状況では、50円台での買い入札に一定の厚みがあることから、入札状況によっては50円台での約定は十分起こり得る。ただし、それを大きく上回る価格帯で約定する可能性は限定的とみられる。
また今週は、全エリアで昼夜の価格差が縮小する傾向も見られた。特に九州エリアでは、これまで平日にも頻発していた0.01円/kWhでの約定が、今週は平日2コマにとどまった。曇天による太陽光発電の出力低下に加え、蒸し暑さによる冷房需要の増加が影響したと考えられる。
こうした動向は、太陽光発電事業者にとっては売電収益の改善要因となる。一方、昼夜の価格差を収益源とする系統用蓄電所では、価格差の縮小によってアービトラージ(裁定取引)による収益の確保が課題となる。

来週も全国的に曇りの日が多く、太陽光発電の出力は低下する見通しだ。このため、東京エリアでは需要が高まる時間帯を中心に、今週と同様の一時的な価格スパイクが引き続き発生する可能性がある。また、連系線の混雑状況によっては、隣接する中部・東北エリアも東京エリアの価格動向が波及する可能性がある。一方、関西以西でも太陽光発電の出力の出力が抑えられる見通しで、これまで見られたような昼間の大幅な価格低下は起こりにくくなるとみられる。