日本卸電力取引所(JEPX)によると、10月17日~23日のスポット市場におけるシステムプライスの週間平均は24.93円/kWhとなり、前週比4.02円高と大幅に上昇した。過去52週で最も高く、これまでの最高を記録した8月22日週の22.63円を上回った。週間取引量は約7.1TWhで、前週の約6.6TWhから約7.5%増加した。
19日(月)から21日(水)にかけては30円前後で推移し、週平均を大きく押し上げた。日平均が30円を超えたのは、2022年12月以来となる。
システムプライスの週平均は夜間(22:00~6:00)が25.46円/kWh、昼間(6:00~22:00)が24.66円/kWhで、夜間が0.80円上回った。夜間は9月26日週の17.49円/kWhから3週連続で上昇している。9月19日週以降は、夜間が昼間を上回る週が多い。
過去52週の最高値の更新は、夜間の水準が切り上がった影響が大きい。8月22日週と比べると、夜間は5.89円上昇した一方、昼間の上昇は0.50円にとどまった。夜間は太陽光発電が稼働せず火力発電が限界電源になりやすいため、燃料価格が価格に表れやすい。
昼間も10月3日週の16.81円/kWhから大きく上昇した。ただし、昼間は太陽光発電の出力に左右されて価格が大きく変動するため、夜間のような一定の傾向としては捉えにくい。

週間最高値は、20日(火)5:30~6:00の1コマに北海道エリアで記録した105.00円/kWhだった。同コマのシステムプライスを約78円上回り、北海道だけが突出した。前後のコマも4:30~5:00が55.00円/kWh、5:00~5:30が99.90円/kWh、6:00~6:30が50.01円/kWhで、4:30~6:30の4コマ連続で50円/kWhを上回った。
同時間帯には本州との間で市場分断が発生していた。一方、発電所の計画外停止や厳しい冷え込みはなく、需給ひっ迫を示す状況とは考えにくい。市場分断が起きるなかで、市場参加者の入札動向によって価格が突発的に跳ね上がった可能性がある。
北海道では同日夕方にも、16:00~17:30に80.00円/kWhが3コマ連続で続いた。東京・東北エリアでは、20日14:30~15:00と21日16:30~17:00の各1コマで50.01円/kWhを記録し、両エリアの週間最高値となった。
週間最安値は0.01円/kWhで、全エリアの多数のコマで記録した。17日(土)は東京エリアを除く8エリアで昼間を中心に同価格となり、18日(日)は東京を含む全9エリアに広がった。平日では四国エリアが21~23日の3日連続で記録したほか、22日(木)には中国・九州エリアでも10:00~13:30の7コマ連続で0.01円/kWhとなった。

今週は週平均が大きく上昇したが、コマ別にみると、太陽光発電の出力が見込まれる時間帯には0.01円/kWh付近まで下がっている。価格が主に天候に左右される傾向は、10月24日以降も続く見通しだ。
夜間価格の動向も焦点となる。燃料価格に加え、大型火力発電所の定期検査によって限界費用の高い電源が稼働している可能性もあり、夜間の高値圏が続くことも考えられる。