
(画像:Jパワー)
電源開発(以下、Jパワー)は8月17日、北海道上ノ国町で同社初となるデータセンター(DC)事業「(仮称)上ノ国データセンタープロジェクト」の実施を決定したと発表した。
本事業では、DCの建設から運用までを自社で担い、生成AIの開発やシミュレーションに使う計算力を顧客に販売する。サービスの開始は2027年夏の予定。DC事業のノウハウを自社に蓄積する狙いだとしている。
主な設備は40ftコンテナ、GPU搭載サーバー、冷却設備などである。EPC(設計・調達・建設)はミライト・ワンが担う。日本経済新聞によると、受電容量は400kWを予定しており、生成AIを開発および利用する企業や研究機関を顧客として想定している。上ノ国町で運営する風力発電所の電力の活用も検討するとしている。
上ノ国町は2023年度に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、風力発電を中心に再エネの導入を進めている。Jパワーは同町で28MW「上ノ国ウインドファーム」を運転しており、完全子会社のジェイウインド上ノ国が41.5MW「上ノ国第二風力発電所」を運転、51.5MW「上ノ国第三風力発電所」を建設している。また、日本風力開発も同町で「(仮称)上ノ国風力発電事業」の開発を進めている。
Jパワーグループは全国で水力や風力、地熱、太陽光を保有しており、これらを電源とする「グリーンDC」を構想している。対象は上ノ国町周辺に限らず、全国の設備を想定する。1時間単位で発電量と消費量を一致させる「Hourly Matching」を用いて、顧客に環境価値を提供することも検討している。
同社は、今回の事業で得た知見をもとに、DC事業を段階的に広げる方針だ。今後は全国の事業拠点や、各地域の再エネのポテンシャルを勘案しながら検討を進める。なお、同社は2026年8月、総務省の2026年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択されている。
発電事業者が自社の再エネ電源とDCを組み合わせる動きは広がっており、豊田通商グループも北海道稚内市で、同グループが運営する風力発電所の電力を利用するDC開発を計画している。