
全国的にみると、原子力発電所の再稼働が進んでいるエリアほど、太陽光発電の出力制御率が高い傾向にある。再稼働している原子炉が少ないエリアと比べ、需給の余剰が生じやすいためだ。
今後、北海道や東京エリアで再稼働が進めば、これらの地域を中心に再エネの出力制御率が押し上げられる可能性がある。
現在、稼働中の原子炉は関西エリア以西に集中している。関西、中国、四国、九州エリアでは合計で約12GW超が稼働している一方、それ以外のエリアの合計は約3GWにとどまる。
ただし、関西以東でも再稼働の動きが出始めている。東京エリアでは東京電力ホールディングスの「柏崎刈羽原子力発電所」6号機が先月中旬に営業運転を再開したほか、7号機も2029年8月以降の再稼働が見込まれている。また、北海道電力の「泊発電所」3号機は2027年夏以降の再稼働が予定されている。
これらの電源が順次復帰すれば、今後数年で関西以東における太陽光の出力制御率は増加する可能性がある。
もっとも、出力制御の動向は原発の稼働状況のみならず、複数の要因に左右される。洋上風力など大型電源の導入や、データセンターをはじめとする大口需要家の動向、地域間連系線の容量、系統用蓄電所の普及などが影響する。ただし、ベースロード電源である原発の復帰が与える影響も少なくないとみられる。