
(画像:塩谷町)
栃木県塩谷町は4月1日、太陽光発電所設置に関する条例の一部改正を施行した。これに伴い、同条例に基づく「事前協議・許可申請等の手引き」を4月23日に公表した。
対象となるのは、2021年7月施行の「塩谷町の自然環境、景観等と太陽光発電設備設置事業との調和に関する条例」。今回の改正では、従来の「抑制区域」に加え、新たに「禁止区域」を設定した。これにより、尚仁沢湧水を含む高原山地域は抑制区域から禁止区域へと変更され、太陽光発電設備の設置は原則禁止となる。
禁止区域では、出力50kW以上の設備は設置不可、10kW以上50kW未満は許可制とする。一方、抑制区域では10kW以上が許可対象となる。10kW未満はいずれの区域でも届出が必要で、建築物の屋根や屋上への設置は対象外とした。
町は今回の改正に先立ち、2025年に施行規則を2度見直している。9月の改正では、事前協議における町長の現地調査に伴う報告徴収や、指導と助言の権限を明記。あわせて、許可申請を予定している事業者による近隣住民向け説明会の実施規模についても要件を明確化した。
同年12月の改正では、発電出力の合算規定を追加。隣接または近接する区域で、実質的に同一事業者が同時期または近接時期に行う事業を一体とみなし、出力を合算する仕組みを導入した。これにより、大規模案件が手続きを回避することを防ぐ狙いがある。
地方自治研究機構によると、太陽光発電設備設置を規制する条例は2014年以降、全国各地で制定の動きが広がり、2025年12月時点で336件に達している。近年は、再エネの普及状況を踏まえ、条例の制定や改正を行う自治体が増加している。青森県では2025年7月、「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生条例」を施行し、県内を4区分にゾーニングした。このほか、宮城県丸森町、川崎町、岩手県雫石町、茨城県常陸太田市などでも、改正により禁止区域を新設している。
また、2027年度以降は地上設置型の事業用太陽光がFIT/FIP制度の支援対象外となる見通しであり、各自治体によるメガソーラー規制の強化が一層進む可能性がある。