
東証グロース上場のグローム・ホールディングスは4月30日、系統用蓄電所事業への参入を発表した。第1号案件の取得は9月1日を予定している。
同社によると、2025年度第3四半期の営業損失を計上したことに加え、主力の医療関連事業において市場環境の変化に伴う収益変動が生じている。そのため、収益基盤の安定化や持続的成長に向けた施策が求められていた。今回参入する蓄電所事業は、こうした課題への対応を図る成長ドライバーとして位置づけているという。
また、許認可の遅延や建設コスト増などの開発リスクを低減するため、事業が安定化する段階にある完工間近の案件や完工済みの蓄電所への投資を基本方針とするとしている。取得する資産は、SPC(特別目的会社)および連結子会社の福山医療機器を通じて保有する計画だ。また、現時点では蓄電所を2件取得する予定である。
2案件とも、取得額は約7.5億円を想定しており、収益目標として営業利益率13%〜20%程度を見込む。プロジェクトの具体的な詳細は明らかにしていないが、投資額から見て、国内で一般的な2MW/8MWh規模の高圧蓄電所案件であるとみられる。資金は、2026年5月21日発行予定の新株式と新株予約権による調達資金約30億円の一部を充当する見込みである。
今回の資金調達は、現在約23%を保有する筆頭株主のHK Beida Jade Bird Investmentsのほか、みらい再生支援機構、CGVなどからの出資を予定している。
グローム・ホールディングスはこれまで、病院や薬局などの医療機関向けのコンサルティングを中心とした事業を展開してきた。今回の動きは、異業種の上場企業が、系統用蓄電所事業を新たな成長領域として位置づける流れの一環であり、クラダシ、スターシーズ、ポートなどに続くものとなる。