
イーレックスは9月1日、他社が保有する特別高圧および高圧の系統用蓄電所を対象としたアグリゲーションサービスを、同日開始したと発表した。2028年までに取扱電源100MWを目指す。
同社はアグリゲーターとして、これらの蓄電所の運用および市場取引を受託し、需給調整市場をはじめとする各種電力市場を通じて保有事業者の収益機会の拡大を支援する。小売電気事業や電力トレーディング事業、発電事業に加え、自社保有の蓄電池の運用で蓄積した市場分析や需給管理の知見を活用する方針だ。
アグリゲーション事業は、系統用蓄電所、再エネ併設型蓄電池、コーポレートPPA、デマンドレスポンスの4分野で展開しており、2028年までに事業全体で取扱電源100MWを目指す。
エネハブのPPAデータベースによると、同社は2026年4月、自社運用の初号案件となる「宮崎県串間市蓄電所」の運転を開始した。同年9月には「千葉県山武郡蓄電所」、2027年4月には「京都府亀岡蓄電所」の運転開始を予定する。いずれも2MW/8MWhで、アグリゲーションは自社で担う。
再エネ併設型蓄電池の初号案件では、西日本プラント工業の完全子会社が保有する福岡県の2.2MWdc/1.9MWac「宗像アスティ太陽光発電所」に、1.9MW/8.1MWhの蓄電池を併設する。運転開始は2027年7月を予定している。
公表済みの自社案件を合算した規模は計約8MWで、目標の100MWとは差がある。同社はサムスンC&Tジャパンと2025年に系統用蓄電池システム事業で覚書を締結しており、折半出資の合弁会社を通じて大型案件の開発からアグリゲーションまでを手掛ける。20MW以上の案件も視野に入れている。
他社が保有する蓄電池のアグリゲーションを受託する動きは、ほかにも広がっている。関西電力子会社のE-Flowが他社案件を担当するほか、パワーエックスは蓄電池併設型の太陽光向けアグリゲーションサービスを全国9つの電力供給エリアへ拡大している。エナリスも2026年4月から「再エネ併設蓄電池 制御支援サービス」を開始した。