
再エネ分野で事業展開するハンファジャパン傘下のQ.ENESTホールディングスとQ.ENESTパワーは4月10日、全国160ヵ所の太陽光発電所を対象としたインフラファンドを組成したと発表した。
発電設備は合計16MWdc規模で、年間発電量は約16.8GWhを見込んでいる。なお、アセットマネジメントとO&M(運転・保守)はエコスタイルが担う。
同ファンドに対しては、リコーリースがハンファジャパンをスポンサーとした総額約20億円の資金提供を実施。このローンは借入金の返済原資を主として、特定の事業および資産から生じるキャッシュフローや担保資産に限定したもの。一定の場合にのみ出資者やスポンサーへ遡及できる、リミテッドリコース型を採用している。
本案件で創出される再エネ電力と環境価値は、Q.ENESTホールディングスの子会社で小売電気事業者であるQ.ENESTでんきが展開するコーポレートPPAなどを通じて提供される。今回のファンド組成により、同社が展開する「短期PPA」をはじめとする、各種再エネソリューションの供給基盤を大幅に強化するとしている。
短期PPAとは、一般的なPPAが20年以上の長期契約であるのに対し、リスクを抑えられる1年単位での短期契約を可能とするもの。グループ企業のQ.ENESTパワーが保有する太陽光発電所を活用することが条件となる。統廃合や経営方針の変更など変動要因を抱える需要家も多いことから、こうした要因による長期契約への不安やリスクの払拭を目的としている。
ハンファジャパンは、韓国の大手企業の一つであるハンファの日本法人として1984年に設立された。全世界に821のグローバルネットワークを持つ同グループとの連携により、グリーンエネルギー事業やケミカル事業などを展開している。
今回の資金調達は、用地制約により大規模太陽光発電の開発が難しくなるなか、小規模分散型ポートフォリオへシフトが進んでいることを示すものである。