
(画像:グリーングロース)
グリーングロースは7月16日、大分県の出力1.7MWdc/1.5MWac「かがし屋日田発電所」に併設した1.5MW/4.5MWh蓄電池の運用を、6月19日より開始したと発表した。
同発電所を保有するかがし屋との間では、2025年7月に、FITからFIPへの移行と蓄電池併設支援に関する契約を締結していた。当初は2026年1月の運転開始を予定していたが、約5ヵ月遅れでの稼働となった。
本案件は、グリーングロースがFIPへの移行と蓄電池併設の事業スキーム提案、運用、アグリゲーションまでを一気通貫で支援し、運転開始に至った初の事例となる。稼働後は、卸電力市場での取引や需要家への売電、需給管理全般などを担う。
経済産業省の事業計画認定情報によると、同発電所は2013年度に10kW以上の太陽光発電を対象としたFIT価格36円/kWhで認定を取得した。契約期間は2037年9月までとなっている。
併設した蓄電池はキャビネット型システムが採用された。グリーングロースは、自然電力の子会社Shizen Connectが開発したEMS(エネルギーマネジメントシステム)を活用し、タイムシフト運用を行う。市場価格が低く、出力制御の対象となりやすい昼間に充電し、価格が高い時間帯に放電して売電をする。これにより、出力制御による売電機会の損失回避と収益の最大化を図る。
FIT制度下で普及した再エネ設備では、昼間の余剰電力や出力制御の増加、卸電力市場の価格変動の拡大などにより、売電収入の減少が課題となっている。特に九州エリアでは出力制御の影響が大きく、既設FIT電源の収益改善策として、FIPへの移行と蓄電池併設への関心が高まっている。
直近では、ENEOSリニューアブル・エナジーが鹿児島県の太陽光発電所に130MWh蓄電池を併設し、日本精工とバーチャルPPAを締結した。また、芝浦グループホールディングスが熊本県の太陽光発電所に約5.5MWh蓄電池を併設する計画を発表した。
また、2027年度中には九州エリアでも優先給電ルールの見直しが予定されている。出力制御の順番について、FIT電源をFIP電源よりも優先する見通しで、これがFIPへの移行と蓄電池併設を後押しする要因となっている。グリーングロスによると、かがし屋日田発電所でも、出力制御の増加と売電収入の低下が課題となっていた。