
トリナ・ソーラーのエネルギー貯蔵事業部門であるトリナ・ストレージは、国内で再エネ事業を手掛けるAMP-lifyと覚書(MOU)を締結した。同社が開発する系統用蓄電所向けに、約1GWhの蓄電システムを供給する。トリナ・ソーラー・ジャパンが9月14日に発表した。
本覚書に基づき、トリナ・ストレージはコンテナ型の「Elementa 3」とキャビネット型の「Elementa 3 Flex」を供給するとともに、技術サポートを担う。日本チームは、システム構成や技術コンサルティング、納品調整、アフターサービスを支援する。なお、対象案件の所在地や規模、納入スケジュールは公表されていない。
Elementa 3は自社開発の587Ahセルを搭載し、コンテナ1基あたり最大6.2MWhの蓄電容量を持つ。Elementa 3 Flexは容量1.5MWhで、輸送や用地に制約のある案件を想定した製品である。
AMP-lifyによると、2026年3月時点で運転中または建設中の同社の系統用蓄電所は福井県の215MWh、開発中の案件は山口県の122MWhである。また、国税庁の法人番号公表サイトでは、AMP-lifyとの関連がみられる合同会社AC22が、2026年8月17日付で黒川蓄電所合同会社に商号を変更したことが確認できる。新たな系統用蓄電所の開発を準備している可能性がある。
2022年に系統用蓄電所事業へ参入したAMP-lifyは、2023年に初のコーポレートPPAを締結した。2024年には、AravestとSMBCグループが組成したファンドおよびBanpu NEXTから最大200億円の出資を受け、2030年までに2GW規模の事業基盤を築く目標を掲げた。2025年に現在の社名へ変更している。太陽光と系統用蓄電所は開発から運用まで、陸上風力は開発を手掛けている。また、2026年3月時点の実績は運転中または建設中が計556MW、開発中が計432MWとなっている。
エネハブの系統用蓄電所データベースによると、トリナ・ストレージは2025年6月、ポートが保有する「群馬伊勢崎蓄電所①」と「群馬太田蓄電所」の2ヵ所へ蓄電システムの国内初納入を果たした。同年9月にはユアサ商事と、5年間で計500MWhの大型蓄電システムを供給する業務提携の覚書を締結した。
海外の蓄電池メーカーが、国内の開発事業者や商社と連携し、大規模な供給枠を確保する動きが相次いでいる。2025年2月にはSungrow Japan、同年5月にはファーウェイジャパンがそれぞれサンヴィレッジと各500MWhの提携を結んだ。同年6月には、スターシーズがShanghai Robestec Energyから計400MWhを調達する提携を発表している。