
(画像:GEベルノバ)
GE Vernova International(以下、GEベルノバ)は9月15日、ユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジー)と風力タービンの供給契約を締結したと発表した。
対象は、ユーラスエナジーが青森県むつ市および東通村で計画する最大出力29.4MW「ユーラス冷水峠ウインドファーム」である。同事業は2025年5月に環境影響評価手続きを完了しており、2029年3月の運転開始を予定している。
今回の契約に基づき、GEベルノバは出力4.2MWの風力タービン7基を供給する。2年間のO&M(運用・保守)サービスも含まれ、さらに2年間の延長オプションが付帯する。なお、契約金額や納入時期は公表されていない。
建設予定地は、「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する条例」で定められた「保全地域」に位置する。同条例では、県内を「保護地域」「保全地域」「調整地域」の3地域に区分している。「保全区域」において、国・県の環境影響評価対象事業を実施するには、市町村と協議しながら「共生区域」への指定を受けるほか、事業計画が認定基準を満たすことが必要であることから、本事業はそれらの基準を満たしているとみられる。2025年10月に施行された「青森県再生可能エネルギー共生税条例」では、「共生区域」の指定を受けた事業は非課税となる。
ユーラスエナジーにとって、本案件は青森県内で8ヵ所目の風力発電所となる。同社によると、国内で運転中の発電所は40ヵ所・計約1.2GW、建設中は7件・計202.4MWとなっている。このほか、環境影響評価手続き中の案件も複数あり、むつ市では2026年1月に最大84MW「(仮称)佐藤ヶ平風力発電事業」の「方法書」を提出した。
GEベルノバによると、同社の技術は国内に設置された大型ガスタービン発電設備容量の約50%、陸上風力発電設備容量の約25%を占めている。2025年の国内受注は計339MWだった。同年には、陸上風力発電分野でユーラスエナジーと覚書を締結した。6月には経済産業省と、エネルギー安全保障や技術革新に関するフォーカスグループも立ち上げている。
経産省は2030年度までに陸上風力発電の導入量を17.9GWとする目標を掲げているが、2024年12月末時点の導入量は6GWにとどまる。導入拡大に向けて、風力タービンの安定供給にとどまらず、運転開始後のO&Mを手掛ける動きも出ている。ユーラスエナジーグループでは、保守運転を担うユーラステクニカルサービスが2025年、陸上風力発電所のO&Mサービスの提供を開始している。