
経済産業省は6月10日に開催した専門家会合(次世代電力系統ワーキンググループ)で、発電設備の一事業者あたりの接続検討申込み上限件数を決定した。それとともに、連系承諾後の土地使用権書類の提出義務化も決めた。
上限件数設定は2026年8月1日受付分から、土地使用権書類の提出義務は同年10月1日受付分から適用される予定である。
系統用蓄電所の開発拡大に伴い、一般送配電事業者への接続検討申込みが急増し、系統容量の空押さえが課題となっている。このため経産省は、申込時における事業用地情報の提出義務化や、保証金支払い時期の前倒しなどを実施する。迅速かつ公平な系統アクセス手続きに向けて規律の強化を進めてきた。
エリアごとの上限数は、関西12件、東京11件、九州8件、中部7件、東北6件、沖縄を除くその他エリア5件となった。上限件数は、各エリアで申込みが急増する前年度の一事業者当たり実績件数をもとに算定された。2026年4月の同ワーキンググループで示された暫定値から変更があったのは3エリア。中部は5件から7件、関西は10件から12件へ引き上げられた一方、北陸は8件から5件へ引き下げられた。
土地使用権書類については、非FIT/非FIP電源の契約申込みを対象に、事業用地の使用権原を証明する書類の提出を義務化。連系承諾後2ヵ月以内に、登記簿謄本や賃貸借契約書などの提出が必要となる。なお、FIT/FIPではすでに同様の書類の提出が義務化されており、今回の措置はこの要件を非FIT/非FIP電源に広げるものである。ただし、環境影響評価手続きが必要な案件は提出期限の延長が認められる。既存設備の増強や更新、改修など出力増加を伴わない土地の追加取得については提出対象外とする。
接続検討申込み時の事業用地情報については、経産省が2026年1月から提出を義務づけている。連系承諾後も使用権原を確認することで、事業化の確度をより厳格に見極める考えだ。接続検討申込みと契約申込みの2段階で実施することで、系統容量の空押さえを防ぐ。それとともに、事業確度の高い案件がより迅速に系統接続できる環境の整備を目指す。