
経済産業省は先月下旬、系統用蓄電所や発電設備の接続検討申込みついて、事業者ごとの上限数を設ける方針を示していた。本運用について、4月16日に開催された専門家会合(次世代電力系統ワーキンググループ)で、同年8月1日から適用することが決まった。
上限数はエリアごとに設定され、各エリアの申込みが急増する以前の一事業者当たり実績件数をもとに算定。2026年3月時点の試算では、東京エリアが11件、関西10件、九州・北陸8件、東北6件、沖縄を除くその他のエリアは5件と設定されている。これらは暫定値であり、実際の上限数は今後変更される可能性がある。
運用開始前の7月31日までに受け付けた申込みは、上限数を超えていても従来どおり回答される。一方で、申込み済みであっても8月1日時点で受付が完了していない案件は上限規制の対象となる。超過した案件に対しては、超過解消後に改めて申込みを求めるとした。
あわせて、系統用蓄電所の接続検討申込みの受付条件も見直される。従来は発電側の系統連系申込みと需要側の接続供給申込みを同時に行う必要はなかったが、接続供給申込みが提出されず、系統アクセス手続きが停滞する事例が一部で見受けられた。そのため、今後は両方の申込みを揃えることが受付条件となる。
こうした制度見直しの背景には、特定の事業者が短期間に同一エリアで、100件以上の接続検討申込みを行う事例が複数確認されていることがある。特に系統用蓄電所を中心に申込みは増加傾向にあり、接続検討の回答が期限直前に集中するなど、手続きの長期化も課題となっていた。このような状況下での大量申請は、他の事業者との公平性を損なう恐れがあり、今回の上限設定はこうした課題への対応策として位置づけられる。
また、経産省は、2026年4月より接続検討申込みの運用も見直した。具体的には、申込み時点で、上位系統の増強が必要となった場合の受容可否や、負担可能な工事費負担金の上限額の提示を求めることとし、接続検討の迅速化を図っている。