
(画像:経済産業省)
デンマークの風力タービンメーカーVestas Wind Systems(以下、Vestas)と経済産業省は3月9日、風力発電設備の国内製造の推進に向けた協力覚書(MOU)を締結したと発表した。
第一段階として、2029年度までに風力発電機などを格納するナセルの最終組立拠点を国内で設立することで合意した。これは、日本の洋上風力市場の成長と、Vestasが日本の洋上風力開発案件で一定の受注を確保できることを前提としている。
また、一定の前提条件のもと、2039年度までに国内でナセルを完全組立できる体制の実現に向けたロードマップを策定した。経産省は今回の覚書締結について「風力発電設備製造拠点は、日本の風力発電業界の活性化や将来のエネルギーコスト削減において重要な役割を果たすことが期待される」としている。
同日、国内のサプライチェーン強化を目的に、日本通運およびDENZAIともそれぞれ覚書(MOU)を締結した。日本通運とは、日本における陸上・洋上風力発電事業の物流やO&M(運用・保守)分野で協力する。DENZAIとは揚重、クレーンの配置、風力発電所建設などのエンジニアリングサービスに関する事業機会の創出に向けて連携する。
Vestasの日本法人ベスタス・ジャパンは、国内で1.7GW以上の風力発電設備の導入実績を有する。このうち約1.1GWにO&Mサービスを提供しており、さらに685MWが建設中である。2025年7月には日本製鉄と風力タービンを支えるタワー用鋼材の供給における協業に関する覚書も締結している。
今回の取り組みは、経産省が2025年8月に発表した「洋上風力産業ビジョン(第2次)」が基本としている。2040年までに部品調達の国内調達比率65%以上の実現を目指す方針を踏まえたものだ。