
(画像:TGES)
和歌山ノーキョー食品工業(以下、WNS)と東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以下、TGES)は6月24日、WNS千葉工場への蓄電池オンサイトエネルギーサービスの導入について、基本合意契約を締結したと発表した。本サービスの運用開始は2027年の予定である。
WNSは、900kWの屋根設置型太陽光発電設備のある千葉工場に、約1MW/約4MWhのリチウムイオン蓄電池とTGES製のEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入する。
また、2023年からは天然ガスを燃料として発電し、同時に発生する排熱を活用できる370kWのガスコージェネレーションシステム(CGS)2機を運用している。
TGESのEMSを活用することで、工場内のエネルギー消費状況や電力市場の動向、太陽光発電設備の発電状況に応じて、リチウムイオン蓄電池とCGSを統合的に制御する。これにより、電力需要のピークを抑制するとともに、再エネの利用を最大化し、工場全体のエネルギー利用の最適化を図る。
今回の取り組みは、需要家が保有するエネルギーリソースを活用してエネルギーを最適化する事例である。今後は、こうした需要家側のリソースを需給調整市場などで活用する動きも広がるとみられる。
パワーエックスの伊藤正裕CEOは、エネハブのインタビューの中で、「DR(ディマンドリスポンス)の一種であるネガワット取引を通じて需要を抑制し、その抑制量に応じた対価を得ることで、複数の収益源を創出できる可能性がある。つまり、データセンターを需給調整リソースとして活用できるという考えだ」と述べている。
具体的な他社事例として、NTTデータは保有するデータセンターの無停電電源装置(UPS)を活用し、2027年度から需給調整市場へ参入する計画を発表している。
2026年4月には、需給調整市場で特別高圧・高圧リソースに加え、低圧リソースの参入も可能となった。制度整備を背景に、需要家エネルギーリソースの活用は今後さらに活発化するとみられる。