
(画像:九電みらいエナジー)
九電みらいエナジーと日本政策投資銀行(以下、DBJ)は6月29日、太陽光発電事業会社「九電みらいソーラー」を設立したと発表した。設立日は2026年1月5日で、太陽光発電所の保有および運営を担う。
本件は匿名組合出資のスキームを採用しており、両社の出資比率は非公開。匿名組合とは、特定の事業者に対し出資し、その事業から生じる利益の分配を受け取る契約形態である。責任は出資額の範囲に限定される一方、事業運営には関与できない。
併せて、九電みらいエナジーが保有する太陽光発電所12件・合計出力28MWを、新会社のみらいソーラーへ事業譲渡したことも公表した。譲渡後も、これらの発電所のO&M(運転・保守)は九電みらいエナジーが引き続き担当する。
譲渡対象は、3MW「大村メガソーラー第1発電所」、10.5MW「大村メガソーラー第2発電所」のほか、出力約1MW~1.9MWの高圧太陽光発電所が10件である。これらの発電所は、2010年11月から2017年2月にかけて運転を開始しており、1MW「東広島メガソーラー発電所」を除き、いずれも九州エリアに所在する。
みらいソーラーは、太陽光発電事業への豊富な出資および融資実績を持つDBJのファイナンスの知見を活用し、FIT期間終了後も見据えた長期・安定的な発電所運営を実現するとしている。また、FIT発電所の追加取得に加え、既存発電所のFIP化や蓄電池の併設を進め、事業価値の向上も図る方針だ。
九電みらいエナジーにとって今回の資産譲渡は、他社のサービスも取り扱いソリューションの提供領域を拡大する、プラットフォーム型ビジネスを進めるための取り組みの一環である。これは、「九電グループ経営ビジョン2035」で掲げる重点戦略の一つである。今後は、発電所の売却で得た資金を新規案件の開発に再投資するとともに、譲渡後も発電所のO&Mやアグリゲーションサービスなどを提供することで、継続的な収益確保を目指すとしている。
なお、九電みらいエナジーは、みらいソーラーへ譲渡しなかった地上設置型および屋根設置型の高圧太陽光発電所を引き続き保有する。また、福島県の43.5MWac「レナトス相馬ソーラーパーク」に10%、三重県の59.9MWac「宮リバー度会ソーラーパーク」に6.7%出資している。