中電ミライズ、岐阜県内のバイオマス発電所2ヵ所を活用したバーチャルPPAを複数需要家向けに開始

2026年5月11日
両発電所とも当初はFITで稼働していた
(画像:美濃加茂バイオマス発電所)

中部電力ミライズは5月1日、中部電力が一部出資する岐阜県内のバイオマス発電所2ヵ所で発電する電力を、15社以上の需要家に供給するバーチャルPPAを開始したと発表した。

1件目は、神戸町の出力7.5MW「ごうどバイオマス発電所」を対象とするPPAで、4月1日に開始した。年間発電量は約53GWhを見込む。非化石証書は、FTS、小島プレス工業および同社グループ会社の内浜化成、明和工業、コダマ樹脂工業、太平洋工業、富士電機の7社に供給する。

2件目となる美濃加茂市の出力7.1MW「美濃加茂バイオマス発電所」は、5月1日に開始した。年間発電量は約50GWhを見込む。需要家には、アテナ工業、FTS、カヤバ、小島プレス工業および同社グループ会社のプラマック、豊和化成、丸和電子化学、協和電機化学、すかいらーくホールディングス、鍋屋バイテック会社、日本トムソンが含まれる。

太平洋工業は、年間約15GWhを調達し、岐阜県内工場のCO2排出量削減に活用する。日本トムソンは、年間約5GWhをFIP残存期間にあたる約17年間にわたり取得する。同社は2025年にも、三重県津市と伊賀市で稼働する「青山高原風力発電所」を対象としたバーチャルPPAを中部電力ミライズと締結している。今回の契約は、同発電所由来の年間約5GWhの取得に追加する形となる。このほかの需要家に関する詳細は公表されていない。

ごうどバイオマス発電所は2023年4月に運転開始し、中部電力と丸紅クリーンパワーの折半出資による、ぎふ西濃グリーンパワーが保有する。一方、美濃加茂バイオマス発電所は2023年10月に運転開始し、中部電力が40%、佐合木材と三菱HCキャピタルが30%ずつ出資している。

両発電所は、主に岐阜県産の未利用間伐材などを燃料とする。美濃加茂バイオマス発電所は2019年度、ごうどバイオマス発電所は2020年度に、それぞれFIT認定を受けている。当時、2MW以上の木質バイオマス発電所に対してFIT価格は32円/kWhであった。PPA開始に向け、両発電所はFIPへ移行した。

FIP移行の背景には、PPAや非FIT非化石証書への関心の高まりがある。今回のPPAは、青森県の「八戸バイオマス発電所」「和歌山御坊バイオマス発電所」などに続くFIP移行案件である。中部電力ミライズは2025年にも、中部電力が50%出資する広島県の「福山バイオマス発電所」を対象に、本案件と同様に複数の法人需要家に供給するバーチャルPPAを開始している。

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