
(画像:Equinor)
ノルウェーのエネルギー企業Equinorは6月26日、日本の洋上風力発電事業から撤退し、2026年末までに東京事務所を閉鎖すると発表した。
今回の決定は、「統合型電力市場」戦略への注力を強化するためとしている。6月中旬には、CEOのAnders Opedal氏が「不確実性が高まる事業環境の中で、当社の戦略は、市場や顧客に信頼性の高いエネルギーを供給するとともに、石油・ガス事業と統合型電力事業の両ポートフォリオにおいて、環境変化に柔軟に対応しながら価値を創出していく」と説明していた。
統合型電力市場戦略は、風力や太陽光などに加え、蓄電池やLNG火力など出力調整が可能な電源を組み合わせ、安定した電力供給を目指す事業モデルとみられる。
日本では、再エネ海域利用法に基づく洋上風力公募に3回のうち2回参加し、3海域へ応札したものの、いずれも落札には至らなかった。参画した3件の応札はいずれも対象区域で2位となった。第1ラウンドでは、JERAおよび電源開発と共同で「秋田県能代市・三種町・男鹿市沖」と「秋田県由利本荘市沖」に入札したが、三菱商事を代表企業とするコンソーシアムには及ばなかった。
第3ラウンドでは、ユーラスエナジーホールディングスを代表企業とするコンソーシアムの一員として、「山形県遊佐町沖」に応札した。しかし、丸紅のコンソーシアムが選定された。
同社は2020年10月に日本法人であるEquinor Japanを設立。一方で、世界的な洋上風力発電事業のコスト上昇などによる影響で、Equinorはスペイン、ポルトガル、フランスなどでの事業も縮小していた。また、2026年5月には韓国の浮体式洋上風力発電計画の中止も発表している。
今回の撤退は、三菱商事が第1ラウンドで落札した3海域すべてから撤退したことを受け、初めて実施される公募を控える国内の洋上風力市場にとって新たな動きとなる。また、2024年2月に撤退を表明したデンマークの再エネ開発企業Ørstedに続く、外資系大手企業の撤退となった。