
テラ風力とシン・エナジーは6月26日、宮崎県内で約30MWの陸上風力発電所を共同開発すると発表した。2029年第3四半期に着工し、2032年第1四半期の商業運転開始を予定している。
テラ風力の代表取締役であるOliver Senter氏はエネハブの取材に対し、「シン・エナジーの支援を受け、半導体サプライチェーンの成長に伴う電力需要の増加の恩恵を受けている九州エリアで、当社にとって2件目となる案件開発を開始できることを嬉しく思います」と述べた。
本発電所は、社名非公表のSPC(特別目的会社)を通じて開発される。出資比率は、テラ風力が80%、シン・エナジーが20%となる。
エネハブが取得した商業登記簿によると、本SPCは「串間いちき風力発電合同会社」である可能性が高い。同社は2026年5月、「軽米風力発電合同会社」から社名を変更している。
経済産業省および電力広域的運営推進機関のデータによると、本発電所は串間市で開発が進められている出力29.26MWの案件で、再エネ事業を手掛けるイメージワンが当初開発していたとみられる。同事業は、国内初となった「陸上風力第1回入札(2021年度)」においてFIT価格16.58円で落札した案件である。
イメージワンは2020年4月に環境影響評価手続きを開始し、2023年3月にシン・エナジーへ案件を承継した。現在は環境アセスメントの「方法書」段階にある。
テラ風力は2024年に設立された。米国のインフラ投資会社Stonepeak(出資比率:80%)と再エネ開発会社の自然電力(同20%)による合弁会社である。アジア太平洋地域における陸上風力発電所の開発に注力しており、2030年までに建設中または運転中の500MWを含む、合計出力1GWのポートフォリオ構築を目標としている。
宮崎県の案件は、テラ風力にとって9件目の開発案件となる。内訳は、自社で立ち上げた北海道の1件、設立時に自然電力から引き継いだ九州および北陸の各1件、さらに2025年に非公表の売り手から取得した東北エリアの5件である。
Senter氏は、「今年後半には、当社の重点開発エリアである東北、北陸、九州において、さらに複数の案件の取得を発表する予定です」と明らかにした。
シン・エナジーは、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマス発電事業に出資しているほか、新電力として電力小売事業も展開している。