
アストマックスは7月17日、長野県で開発を進める42MW/171MWh「小諸市滋野甲蓄電所」をヒューリックへ譲渡する契約を締結したと発表した。譲渡予定日は2026年7月24日。
譲渡価格は公表していないが、アストマックスは本件の譲渡に伴い、2026年度第2四半期に6億5,000万円の営業利益を計上する見込みだとしている。
同蓄電所の敷地面積は5,286m2で、リチウムイオン電池を採用する。EPC(設計・調達・建設)は、テス・ホールディングスの完全子会社であるテス・エンジニアリングが約60億円で受注した。運転開始後のアグリゲーターはアストマックスが担う。
運転開始について、アストマックスは2027年12月の予定と発表した。一方、テス・エンジニアリングは同日、受注工事の納期を2028年3月の予定と発表している。両社の時期の差は、試運転の開始と設備の引き渡し時期の違いによるものである可能性がある。
アストマックスは、譲渡先として複数の候補を検討し、取引条件の妥当性に加え、両グループの中長期的なパートナーシップの観点からヒューリックを選定した。同社は2025年にヒューリックプロパティソリューションと資本業務提携を締結しており、ヒューリックプロパティソリューションはアストマックスの株式18.04%を取得している。
同提携にあたって、アストマックスは第三者割当増資による手取概算額約1億5,400万円を、本案件のSPC(特別目的会社)である小諸蓄電所への出資資金に充当した。同SPCへの出資額は最大5億円を見込んでいる。
エネハブの系統用蓄電所データベースによると、アストマックスはこのほか、北海道札幌市で2025年に運転開始した50MW/100MWh「しんかわ系統用蓄電池発電所」にも3.02%を出資している。
ヒューリックは2025年に系統用蓄電所事業へ参入し、2034年までに同分野へ1,000億円を投資する計画としている。2025年には、千葉県と静岡県で2MW/8MWh「成田市駒井野蓄電所」と「浜松市三ヶ日町蓄電所」の運転を開始した。また、ElectroRoute Japanと共同申請した栃木県市貝町の特別高圧案件は、東京都の2025年度「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」に採択された。