
(画像:関西電力)
関西電力は10月30日、既設の原子力発電所と水力発電所を活用したオフサイトPPAの販売を開始したと発表した。2027年度中に供給を開始する案件が対象となる。
本事業は、発電所の電気と環境価値を、小売電気事業者を通じて需要家に一体的に供給する仕組みである。同社によると、原発を活用したフィジカルPPAとしては国内初の取り組みとなる。
同社は2026年7月9日、本事業の実現に向けて、需要家と小売電気事業者を対象とした問い合わせ窓口を開設していた。その時点では販売期間などの詳細は公表されていなかったが、今回、募集条件が明らかになった。
契約は、関西電力、小売電気事業者、需要家による三者契約となる。販売期間は3~5年で、2027年度中の供給開始を予定する案件ごとに個別に設定する。販売パターンは全日0~24時のベース型で、料金体系は一部料金制で燃料費調整はない。
募集数量は原子力と水力でそれぞれ50MWとする。いずれか一方の応札量が募集数量を下回る場合は、その未達量を他方の募集数量に充当する。環境価値は、対象電源種に由来する非FIT非化石証書を供給実績量に応じて提供する。原子力は「再エネ指定なし」、水力は「再エネ指定あり」となる。
販売は、参加表明した小売電気事業者を対象に、同社が電源種別ごとに提示する最低価格以上での競争入札で行う。募集数量の範囲内で、応札価格の高い順に契約対象を決める。参加表明は10月30日~12月8日、意向表明と応札は12月9~11日に受け付ける。契約締結は2027年2月中を予定している。
関西電力は再稼働済みの原子炉7基・計6,578MWを保有し、国内で最大規模の原発を運営している。水力発電所は揚水を除き、148ヵ所・計3,386MWにのぼる。水力発電所を活用したPPAは、東北電力や中部電力も公表している。