
(画像:新出光)
新出光は10月28日、熊本県の約1.9MW/8.0MWh「長洲蓄電所」が竣工し、11月1日に運転を開始すると発表した。同社初の系統用蓄電所である。
蓄電池には、住友電気工業(以下、住友電工)のレドックスフロー電池を採用した。施工および運転開始後の保守は、新出光ファシリティーズが担当する。また、富士アイティのEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入し、蓄電所の状態監視や遠隔制御、各システムとの連携を行う。
運用は電源開発がアグリゲーターとして担い、卸電力市場や容量市場、需給調整市場で電力取引を行う。
本事業は経済産業省の2024年度予算「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」に採択されている。一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の公表資料によると、補助額は約3億2,220万円とみられる。
住友電工のレドックスフロー電池は、国内の系統用蓄電所で複数の採用実績がある。新潟県では、自治体新電力の柏崎あい・あーるエナジーが開発した蓄電所3ヵ所に納入された。このほか、鳥取県ではRYODENと日本エネルギー総合システムの「(仮称)倉吉蓄電所」、福島県ではRS Technologiesの「浪江第一蓄電所」、兵庫県では美樹工業の「阿曽蓄電所」が採用している。
長洲蓄電所は、国内ではまだ数少ない、リチウムイオン電池以外の蓄電池を用いた運転中の系統用蓄電所の一つとなる。2025年度の長期脱炭素電源オークションでは、こうした蓄電池を対象とする区分が新設され、同区分で計700MWの蓄電池が落札された。