
(画像:ユーラスエナジー)
ユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジー)は10月1日、グループ会社のユーラスグリーンエナジーが、トヨタ紡織、東海理化、中央精機のトヨタ系3社とバーチャルPPAをそれぞれ締結したと発表した。
FIPへ移行した秋田県由利本荘市の連系出力51MW「ユーラス由利高原ウインドファーム」を活用し、同日から3社への環境価値の提供を開始した。
供給する非化石証書は、年間約60GWh相当で、3社の配分や契約期間などは公表されていない。FIPへ移行した陸上風力発電所を活用したバーチャルPPAは、ユーラスグリーンエナジーにとって初となる。
アグリゲーターのユーラスグリーンエナジーは、同発電所から電力を調達し、卸電力市場で売電する。3社が使用する電力は、小売電気事業者から購入する。
同発電所は2015年に運転を開始した。経済産業省の事業計画認定情報によると、2013年度に、20kW以上の風力発電を対象としたFIT価格22円/kWhで認定を取得している。
ユーラスエナジーは豊田通商の完全子会社であり、本件はトヨタグループの発電所の環境価値を、グループ内の需要家が活用する取り組みである。
豊田通商は、太陽光発電でもユーラスエナジーと連携している。ユーラスエナジーは2026年1月、八千代グリーンエナジーと折半出資するYTS-Solarを通じて、東京エリアを中心に高圧太陽光発電所28ヵ所・計約8MWを開発すると発表した。この案件では、豊田通商がアグリゲーターとして電力受給契約を通じて電力と環境価値を調達し、コーポレートPPAの組成に活用する予定である。
トヨタ系3社はいずれも自動車部品メーカーで、トヨタ紡織は内装部品、東海理化はスイッチやキーロック、中央精機はアルミホイールを手掛ける。このうちトヨタ紡織は2026年5月、中部電力ミライズとのバーチャルPPAを通じて、岩手県の「矢巾バイオマス発電所」に由来する環境価値の調達を開始した。東海理化も2025年から、中部電力ミライズとのバーチャルPPAで、広島県の「福山バイオマス発電所」由来の環境価値を調達している。
FITからFIPへ移行した陸上風力発電所をPPAに活用する動きは、他社でも見られる。九電みらいエナジーは2026年7月、同年4月にFIPへ移行した佐賀県の「唐津・鎮西ウィンドファーム」を活用し、日本生命保険とオフサイトPPAを開始した。