
競争が激化している(画像:U-POWER)
U-NEXT HOLDINGSは4月18日、子会社で電力小売事業を展開するU-POWERが、エネルリンクホールディングスが保有する「くこくエネルギー株式会社」の全株式を1円で取得すると発表した。株式取得日は、5月1日を予定している。
電力・ガス事業を手掛けているエネルリンクホールディングスは、2017年にくこくエネルギーを設立し、同社は小売店や飲食店を中心とした電力小売事業を展開している。直近3年間の主な財務状況は以下の通りで、近年は業績が悪化していた。
くこくエネルギーの財務状況
2022年12月期
- 売上高:2.61億円
- 営業損益:−4,900万円(赤字)
2023年12月期
- 売上高:9,200万円
- 営業損益:734,000円(黒字転換)
2024年12月期
- 売上高:4,100万円
- 営業損益:−2,200万円(赤字)
2024年12月期の資本金はマイナス1.22億円となっており、過去2年間で売上高は約84%減少。営業損益は一時的に黒字化したものの、全体としては経営が厳しい状況が続いていた。U-POWERは自社の電力小売事業との統合によって、早期の黒字化を図る方針。また、買収完了後には、「U-POWER GREEN MARKETING」への商号変更も予定している。
今回の買収は、再エネの需要拡大と、それに伴う市場環境の激化を背景に、小規模な小売電気事業者が直面している収益性の課題が浮き彫りになった事例である。なお、2025年3月末現在、小売電気事業者数は780事業者に達しており、約5年前の2020年4月末と比べると20%以上(130事業者以上)増加している。競争が激しさを増す中で、各社は事業基盤の強化に取り組んでいる。