
(画像:ゲットワークス)
東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以下、TGES)とゲットワークスは9月14日、工場跡地や遊休地、既存の電力設備といった遊休資産と、分散型電源を組み合わせたコンテナ型データセンター(DC)の早期事業化に向け、業務提携契約を締結したと発表した。両社はすでに、具体的な候補地を対象に詳細検討を進めている。
今回の提携では、ゲットワークスのコンテナ型DC技術と、TGESのエネルギーインフラやオンサイトエネルギーサービスを組み合わせ、DCの早期立ち上げを目指す。
まず、TGESの顧客などが保有する土地や建屋、既存の設備やインフラについて、活用できるかを見極める。その上で、TGESの電源ハイブリッド型DCソリューションを用いたコンテナ型DCの構築を検討する。同ソリューションは、系統電力とガスコージェネレーションシステム(CGS)を組み合わせ、系統制約のある地域でも電源を確保する仕組みである。
CGSの廃熱を使った高効率冷却水供給システムも検討する。GPUサーバーの普及でDCの冷却需要は高まっており、発電時に生じる熱を冷却に回すことでエネルギー利用の効率を高める。TGESは、DCの規模や立地条件に応じて電源構成を個別に設計し、設備の導入から運用まで支援するサービスを手掛けている。
候補地の所在地やDCの規模、電源容量、事業化や運転開始の時期は公表されていない。両社は今後、個別案件の事業化を進める。工場跡地や遊休地、既存のエネルギー設備をDCに転換し、資産を持つ企業の新たな収益機会につなげる狙いだ。
TGESは、東京ガスグループのエンジニアリング会社で、エネルギー供給設備やインフラの計画から設計、施工、運用までを手掛ける。エネルギーサービスでは全国で1,000件を超える実績を持つ。
2026年1月には、シービーアールイーおよびラ・クレ・ドゥ・ジョワと、DC開発でのCGS導入支援に関する協定を結んでいる。DC需要が拡大する一方で、系統制約により立地できる場所が限られ、電源の確保にも時間がかかることが課題となっている。TGESはこれに対し、CGSを使った電源ハイブリッド型DCの展開を進めてきた。
ゲットワークスは、コンテナ型DCの企画から設計、構築、運営までを手掛け、国内で累計300台以上の構築実績を持つ。水冷と空冷の双方に対応するDC技術やGPUインフラの運用ノウハウを強みとし、2026年6月には水冷式のコンテナ型DC「湯沢GXデータセンター」にデル・テクノロジーズの水冷GPUサーバーを導入すると発表した。
生成AIの普及で高性能GPUを積んだDCの需要は拡大しているが、系統接続や電源、冷却設備の確保が整備の妨げとなっている。このため、既存の工場跡地や受変電設備、自家用発電設備を使ってDCを整備する動きが出ている。電力インフラとDCを一体で整備する取り組みは、JERAとさくらインターネット、パワーエックスとハイレゾなどが先行する。今回の提携は、遊休資産とエネルギー設備を組み合わせ、DCの用地と電源の確保を同時に進めるものである。