
(画像:レノバ)
レノバは7月31日、静岡県に99.9MW/280MWh「袋井宇刈蓄電所」を建設すると発表した。2026年度にEPC(設計・調達・建設)契約を締結して着工し、運転開始は2029年度を予定している。
事業主体は、レノバとNCSアールイーキャピタル、SMFLみらいパートナーズが共同出資するSPC(特別目的会社)のアールシックス蓄電所である。出資比率はレノバが40%、他の2社がそれぞれ30%となる。レノバは運転開始後に、2社から合計40%の持分を取得する権利を有しており、行使した場合の出資比率は80%となる。
同蓄電所はフルマーチャント(完全市場取引)型として運用し、アグリゲーションはレノバが自社で行う。同日にみずほ銀行が、アールシックス蓄電所と約72億円のプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結したと発表した。同行にとって、フルマーチャント型の蓄電所へのプロジェクトファイナンスは初めてとなる。
袋井宇刈蓄電所は、レノバがこれまでに公表した系統用蓄電所では最大規模となり、2028年度に運転開始を予定する静岡県の90MW/270MWh「菊川西村蓄電所」を上回る。これら2件の特別高圧案件では、2026年4月に運転を開始した島根県の2MW「安来蓄電所」で蓄積した運用データや知見を活用し、自社で最適な運用を行う。
今回の融資契約締結により、レノバの稼働中および建設中の系統用蓄電所のポートフォリオは計452MW/1.3GWhに拡大した。2030年までに累計900MWとする目標の、およそ半分に相当する。さらに2026年度中には、フルマーチャント型の75MW案件を計画しており、これを含めると計527MW/1.6GWhとなる見込みだ。
同社はこのポートフォリオから、2030年度に売上高135~145億円、EBITDA(利払い前、税引前、減価償却前利益)90~100億円を見込んでいる。エネハブの系統用蓄電所データベースによると、フルマーチャント型のほかに、長期脱炭素電源オークションの落札案件、トーリング契約に基づく案件も開発している。