
東京センチュリーは10月26日、小売電気事業者の登録を9月11日付で完了したと発表した。系統用蓄電所をはじめとする保有設備の運用や電力取引に必要な体制を整えるもので、アグリゲーション事業の拡大につなげるとしている。
同社はこれまで、太陽光発電所に蓄電池を併設してきた。2024年6月に出力2.5MWdc/2MWac「熊本・荒尾メガソーラー発電所」で3MWhの蓄電池を、2026年10月には出力2.4MWdc/1.9MWac「福岡・飯塚第一メガソーラー発電所」で1.5MW/約6MWhの蓄電池を運転開始した。両発電所はいずれもFITからFIPに移行しており、Tensor Energyの統合運用プラットフォーム「Tensor Cloud」を使って市場の状況に合わせた運用を行っている。Tensor Energyとは2026年8月に系統用蓄電所事業で包括的な業務提携を結んでおり、アグリゲーションの実績とノウハウを蓄積している。
今回の登録を受け、東京センチュリーは保有設備の運用を順次自社に切り替える準備を進める。具体的には、単独出資する東北エリアの系統用蓄電所について、2026年度中をめどに自社でのアグリゲーションへ移行する計画だ。案件名については明らかにしていないが、エネハブの系統用蓄電所データベースによると、2025年12月に運転を開始した約1.9MW/8.1MWh「岩手北上蓄電所」が該当する可能性が高い。同蓄電所のアグリゲーターは現在、関西電力の完全子会社であるE-Flowが務めている。
将来的には、他社が保有する太陽光発電所や蓄電池を対象としたアグリゲーションサービスのほか、電力市場での運用や非化石価値取引にも事業を広げる方針だ。小売電気事業者の機能を使い、開発中の低圧太陽光発電所を電源とするオフサイトPPAも検討している。
東京センチュリーが共同出資を含めて保有する蓄電所は少なくとも15件で、内訳は特別高圧が12件、高圧が3件となっている。同社は2025年12月時点で、特別高圧案件を中心に単独での事業組成を進める方針を示していた。