
(画像:ふるさと熱電)
地熱発電事業を手掛けるふるさと熱電は4月16日、熊本県小国町で開発していた出力4.9MWの「わいた第2地熱発電所」が、3月14日に運転開始したと発表した。発電にはシングルフラッシュ方式を採用し、年間発電量は約35GWhを見込んでいる。
同発電所の事業主体は、ふるさと熱電が2022年8月に設立したSPC(特別目的会社)のわいた第2地熱発電。アセットマネジメントとO&M(運用・保守)はふるさと熱電が担い、EPC(設計・調達・建設)は東京ガスエンジニアリングソリューションズが担当した。
本事業は、地産地消と地域活性化を推進する「地域共生型モデル」として整備されたもの。収益の一部は、発電所が所在するわいた地区の全世帯主で構成される「わいた会」に分配される仕組みだ。
同発電所で発電する電力は、FIT制度に基づき九州電力送配電に売電される。経済産業省の事業計画認定情報によると、同案件は2021年度に認定を受け、出力15MW未満の新規地熱発電事業として、FIT価格40円/kWhで15年間の買取価格が適用される。
資金面では、約56.6億円のプロジェクトファイナンスを組成。あおぞら銀行がリードアレンジャーを務め、肥後銀行と熊本銀行が共同アレンジャーとして参画した。また、脱炭素化支援機構(JICN)がメザニンローンを提供した。メザニンローンとは、通常借入であるシニアローンより返済順位が後になる借入れである。このほか、リコーリース、西部ガス、福岡地所、肥後キャピタルなどの匿名組合出資者およびふるさと熱電のSPCへの出資額を加えると、総投資規模は80億円にのぼる。
また、ふるさと熱電は2012年の設立以来、地域共生型の地熱発電事業を全国で展開しており、2025年にはスウェーデンの地熱開発会社であるBaseload Capitalから出資を受けている。