
電力広域的運営推進機関(以下、広域機関)は11月2日、FIP制度の「陸上風力第6回入札(2026年度)」の結果を公表した。入札した7件・計約329MWがすべて落札され、加重平均落札価格は11.12円/kWhとなった。同日結果が公表された「着床式洋上風力第4回入札(2025年度および2026年度)」は、入札がなかった。
陸上風力の入札は、リプレース案件を除く出力50kW以上の陸上風力発電設備が対象で、募集容量は700MWだった。
ヴィーナ・エナジー・ジャパン傘下の日本風力エネルギーのSPC(特別目的会社)は、全7件中3件の事業について落札し、容量全体の約71%を占めた。落札価格はいずれも10円/kWhで、今回の入札における最低価格となった。
3件の内訳は、青森県の150MW「(仮称)やまなみ風力発電事業」、秋田県の46.2MW「(仮称)秋田おが風力発電事業」、福島県の37.8MW「(仮称)下桶売風力発電事業」である。いずれも、環境影響評価の手続き中だ。
今回の入札で2番目の規模となる約66MWの事業を落札したのは、GPSS事業開発である。落札価格は、供給価格上限額14.00円/kWhをわずかに下回る13.89円/kWhで、今回の最高価格となった。
のぞみエナジーは、陸上風力第5回入札で11円/kWhで入札した案件について、事業進捗に合わせた最適化を理由に事業を中止していた。今回の入札では同一地点を含む案件が13.78円/kWhで落札され、前回価格を約25%上回った。
このほか、KA Wind深持は、12MWの事業を13.86円/kWhで落札。しろくま電力の関連会社である紫雲寺風力発電は、1.99MWの事業を13.48円/kWhで落札した。後者は、セブン-イレブンとのオフサイトPPAに基づき、2027年11月に運転開始予定の「聖籠風力発電所」に関連する案件とみられる。
入札容量は計約329MWと、募集容量の半分以下にとどまった。入札参加資格の審査には9件・計約461MWの事業計画が提出されたが、うち2件は要件を満たさず、入札に参加できなかった。今回の応札容量が1.1GWを下回ったため、陸上風力の追加入札は今年度は実施されない。陸上風力の追加入札については、応札容量が1.1GWを下回ったため、今年度内の追加入札は実施されない。
一方、着床式洋上風力の入札は、募集容量190MWに対して応札がなかった。この入札は、経済産業省と国土交通省が海洋再エネ整備法に基づいて実施する公募以外の案件を扱う。同法は2026年4月の法改正で、再エネ海域利用法から現在の名称に改められた。
事前に非公表だった上限価格は32円/kWhだったことも明らかになった。「着床式洋上風力第3回入札(2024年度)」の24円/kWhから引き上げられた。