森ビル、埼玉県深谷市で2MW/8MWh系統用蓄電所を運開、初号案件

2026年9月30日
森ビルは同蓄電所を広域VPPに組み込む計画
(画像:森ビル)

森ビルは9月28日、埼玉県で約2MW/約8MWh「森ビル深谷市永田系統用蓄電所」の運転を開始したと発表した。同社にとって、系統用蓄電所の初号案件となる。

同蓄電所の事業地面積は約600m²。蓄電池メーカー、EPC、運用事業者、参入する市場などは公表されていない。ただし、同社が公表した写真から、蓄電システムはHuawei製とみられる。

森ビルはこれまで、営農型太陽光発電などの再エネ開発を進めてきた。2024年2月には、茨城県で出力約2.2MW「森ビル筑西市桑山営農型太陽光発電所」の運転を開始した。発電した電力は、東京電力エナジーパートナーを通じたオフサイトPPAにより、虎ノ門ヒルズ森タワーに供給している。

また、栃木県栃木市と茨城県日立市では、蓄電池併設型の太陽光発電所を計3ヵ所開発しており、設備規模は計約7.2MW/約11MWhとなる。これらの電力も、虎ノ門ヒルズ森タワーをはじめとする都心部の自社物件にオフサイトPPAで供給している。

今回の系統用蓄電所を含め、森ビルは地方の再エネ発電所や蓄電所と東京都心の自社物件をネットワークで結び、都心のビルで使用する電力を再エネで賄う広域VPP(バーチャルパワープラント)の構築を目指している。なお、同社は2026年3月末時点で、国内の電力需要の8割以上を再エネ電力に切り替えたとしている。

同社は再エネ電源の開発で、太陽光に加えて陸上風力にも取り組んでいる。青森県むつ市および佐井村では、ケン・コーポレーションと共同で最大42MW「下北西部風力発電所」を計画しており、2026年5月に環境影響評価準備書を公表した。

不動産業界からの系統用蓄電所事業への参入は、森ビルのほかにも相次いでいる。2026年3月には、東急不動産など8社が北海道、東北、中部、九州で特別高圧の系統用蓄電所6件・計174MWを開発するコンソーシアムを組成した。同年5月には穴吹興産も蓄電所事業に本格参入し、宮崎県三股町で1.9MW/8.9MWhの蓄電所を開発している。

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