
e-dashは9月9日、みずほ銀行、JA三井リース、ウエストホールディングス(以下、ウエストHD)、三井物産の4社と連携協定を締結したと発表した。新たに展開する「e-dash Climate Ops」を通じ、再エネ調達の最適化支援の一環として、太陽光発電由来電力の調達を企業向けに支援する。
本協定では3つの取り組みを進める。一つ目は、自家消費型太陽光発電およびコーポレートPPAの導入推進である。e-dashが電力消費量やGHG排出量のデータ可視化を担い、ウエストHDが発電所を開発する。みずほ銀行とJA三井リースは金融機能を提供し、資金調達面から導入を後押しする。
二つ目は、FIP転電力を活用した短期供給スキームの推進である。三井物産が小売電気事業者として、FITからFIPに移行した発電所の電力を供給する。10~20年といった長期契約の締結が難しい企業に対し、より短期かつ柔軟な条件で環境価値付き電力を供給する。
三つ目は、中堅・中小企業を含む「太陽光発電由来電力供給スキーム」の構築検討である。企業間の連携により、多数の需要家を束ねる新たなコーポレートPPAの事業モデルを目指す。5社によると、PPA事業者の審査では導入企業に一定の事業規模や信用力が求められるため、中堅および中小企業への普及には障壁があるという。このスキームは現時点では協議段階にある。
e-dashは2022年2月、三井物産の新規事業として設立された。2026年8月には、三井物産、JA三井ストラテジックパートナーズ、ウエストHD、信金キャピタル、中電環境テクノスの5社を引受先とする第三者割当増資により、総額33億4,200万円を調達したと発表している。みずほ銀行とは2024年2月に資本業務提携を結んでいる。
近年は短期PPAを提供する企業も増えている。コスモエコパワーは長崎県の1.2MW「五島八朔鼻風力発電所」を活用し、U-POWERを需要家とする3年間のオフサイトPPAを締結した。Q.ENESTホールディングスは自社開発の太陽光発電所を活用し、中小企業向けに1年単位で契約を更新できる短期コーポレートPPAサービスの提供を開始した。デジタルグリッドも、再エネPPAを1年から契約できるサービスを展開しており、10〜20年が一般的だった契約期間のほかに短期契約を結ぶ事例が業界内で広がりつつある。