
経済産業省は4月15日、専門家会合(分散型エネルギー推進戦略ワーキンググループ)において分散型エネルギーリソースの導入拡大と活用に向けた制度や環境整備の具体案を議論した。
検討では、供給側と需要側の双方のリソース活用に焦点が当てられた。供給側の対象設備は系統用蓄電池や再エネ併設型蓄電池、需要側リソースはDR(デマンドレスポンス)や家庭用蓄電池などである。
供給側については、系統用蓄電池の重点的な導入と効果的な運用を促すため、導入支援事業の活用が重要であり、高く評価する項目についても提案された。再エネの最大活用に資する「ストレージ式運用」に対応しうる事業や、系統混雑の緩和に貢献することが期待される案件などが挙げられた。ストレージ式運用とは、平常時は事業者が計画的に充放電し、緊急時には一般送配電事業者が専用線を通じて出力(kW)や発電量(kWh)を把握し、遠隔制御する仕組みを指す。評価方法の例としては、10MW以上の設備が容量市場に安定電源(調整機能あり)として入札するなどの事業計画を策定しているケースなどが示された。
あわせて、導入拡大に向けて系統用蓄電池事業者向けガイドラインの整備や、系統接続の迅速化のための情報公開の重要性も指摘された。事業者が事前に系統の空き容量を確認できる仕組みの整備が求められている。
需要側では経済DRを中心とした実態把握が十分でない点が課題とされた一方で、導入余地は大きいと見込まれている。経済DRとは、卸電力市場価格が高騰した際などに需要家が節電し、その削減量に応じて報酬を受け取る仕組みだ。試算では、電力広域的運営推進機関が2040年度に最大約15GW、McKinsey & Companyは約7.5GWの導入規模を見込んでいる。需要家がインセンティブを享受しやすい仕組みづくりの必要性が指摘された。
制度面では、2026年度から低圧の分散型エネルギーリソースが需給調整市場に参入を開始した。蓄電池や空調などの機器ごとにサブメーターを設置し、出力や制御量を直接計測する仕組みを導入したことで、市場参加が可能となった。特別高圧と高圧についても、2027年度の取引開始に向けた検討が進められている。これらのリソースを活用し、再エネの大量導入と調整力の確保を目指す方針だ。