
(画像:JR九州)
九州旅客鉄道(以下、JR九州)と住友商事グループの合弁会社であるでんきの駅は10月28日、長崎県諫早市で16MW/70MWhの系統用蓄電所「でんきの駅諫早」の準備工事に着手したと発表した。運転開始は2028年12月の予定だ。
同蓄電所は、JR九州の鉄道用変電所跡地および隣接地に建設され、既存の系統接続容量を活用する。定置専用蓄電池システム14基を設置する計画で、蓄電池メーカーは公表されていない。
でんきの駅は、JR九州と、住友商事の完全子会社であるBSホールディングス、住友商事九州の3社が出資し、2023年4月に設立された。JR九州が管理する鉄道沿線地や遊休地を活用し、蓄電所の開発から保守、運用までを担っている。
今回の案件は同社にとって3件目で、初の特別高圧案件となる。エネハブの系統用蓄電所データベースによると、初号案件の「でんきの駅川尻」が2024年9月、2件目の「でんきの駅富合」が2026年3月に運転を開始した。両蓄電所は、いずれも熊本県熊本市にあり、経済産業省の2022年度補正予算「再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金(系統用蓄電システム・水電解装置導入支援事業)」の採択を受けている。
でんきの駅と出資各社は、今後も九州で鉄道沿線地や遊休地を活用した蓄電所の開発を進めるとしている。
住友商事は、同でんきの駅とは別に、自社でも系統用蓄電事業を開発している。2026年10月には、福島県浪江町で62MW/291MWhの系統用蓄電所について建設を開始した。同蓄電所は、2024年度の長期脱炭素電源オークションの落札案件であり、2029年の運転開始を予定している。