
太陽光発電所開発を手掛けるイーゲートは9月10日、低圧系統用蓄電池事業に本格参入すると発表した。2027年5月までに東京エリアで累計1,000区画・計約49.5MWの系統連系を申請し、順次連系と稼働を進める計画だ。
東京エリアではすでに、400区画・計約19.8MW分の接続契約を申し込んでいる。2027年6月以降は中部エリアと東北エリアにも開発を広げるほか、高圧の蓄電所開発にも順次取り組む。
イーゲートは、太陽光発電所の開発で培った用地の探索や取得、地権者との交渉、農地転用、開発許可の取得といった体制を蓄電所事業に横展開する。同社によると、これまでに低圧太陽光を2,000区画以上、高圧太陽光を30MW開発した。経済産業省の事業計画認定情報では、同社名義でFITの低圧太陽光50件・計2.4MW超が運転を開始している。系統連系の手続きも、申し込みから接続検討、工事費負担金の支払い、連系開始まで自社で進行管理する。
設備は特定のメーカーやアグリゲーターを前提としない構成を基本とし、複数のアグリゲーターと連携できる体制を整える。蓄電池の運用や電力市場での取引には専門性を持つ事業者との協業が欠かせないとして、アグリゲーター、蓄電池やEMS(エネルギーマネジメントシステム)、PCS(パワーコンディショナー)のメーカー、EPC(設計・調達・建設)事業者、地権者、自治体などをパートナーに募る。
開発した案件は自社で保有および運用するほか、蓄電所事業への参入を検討する事業者にも供給する。イーゲートは2014年5月の設立で、低圧と高圧の太陽光発電所の開発に取り組んできた。今後は蓄電所を含むエネルギーインフラを新たな中核事業に育てる方針だ。
2026年4月の制度改正で、連系出力50kW未満の低圧の蓄電池も、アグリゲーターを通じて需給調整市場に参加できるようになった。イーゲートの計画も、1区画あたりの連系出力を50kW未満に抑える前提である。参入が広がる一方、接続の申し込みが増えていることから、系統接続のルールを見直す動きも出ている。
経済産業省の次世代電力系統ワーキンググループでは8月6日、現在は不要とされている低圧の系統用蓄電所への接続検討プロセスの追加が論点に挙がった。要否や具体的な対応は、同会合で引き続き議論される見通しだ。