
RSアセットアドバイザーズは8月17日、前田建設工業と共同開発した、埼玉県と岐阜県の1.9MW/8MWh系統用蓄電所2件で、電力取引を開始したと発表した。
「埼玉西狭山蓄電所」は2026年5月、「岐阜多治見蓄電所」は同年7月に、それぞれ日本卸電力取引所(JEPX)へ参入した。両蓄電所は需給調整市場での取引も開始する。なお、アグリゲーターは現時点では公表されていない。
両社は国内6拠点で共同開発を進めており、残る4件も1.9MW/8MWhとなる。順次、市場での取引を開始する予定だ。「青森三戸蓄電所」は2026年12月、「滋賀東近江蓄電所」は2027年1月、「岐阜姫ケ丘蓄電所」は同年7月、「福岡飯塚蓄電所」は同年10月のJEPX参入を予定している。
埼玉西狭山蓄電所の施工は盈泰ジャパンが担当した。岐阜多治見蓄電所はブロードリンクスが手掛け、青森県、滋賀県、岐阜県の案件も同社が担う。福岡県の案件はユニ・ロットが選定された。
本事業は、両社の親会社であるRSホールディングスとインフロニア・ホールディングスが2024年9月に締結した系統用蓄電池事業に関する事業提携契約に基づいている。
両社はいずれも事業に出資するほか、RSアセットアドバイザーズは事業用地の選定、取得交渉、電力系統の確保、事業計画の作成など、開発および事務業務全般を担当する。前田建設工業は、蓄電所のEPC(設計・調達・建設)や蓄電池メーカー、アグリゲーターの選定、メンテナンス業務の受託検討など、技術や運用に関する戦略を担う。
RSアセットアドバイザーズは、この提携とは別に、三菱HCキャピタルエナジーや芙蓉総合リースとも同様の業務提携を結んでいる。また、三井住友信託銀行とは系統用蓄電所のアセットマネジメントを手掛ける合弁会社を設立した。さらに、ヒューリック、芙蓉総合リース、伊藤忠商事が保有する5件・計40MWhの蓄電所ポートフォリオでは、開発とアセットマネジメントの事業者に選定されている。
前田建設工業は2026年1月、岐阜県で約2MW/8MWh「各務原那加岩地高圧蓄電所」の運転を開始しており、長野県でも同規模の蓄電所2件を開発している。