5月16日~22日JEPXスポット価格、市場分断解消で西日本で40円超えも

2026年5月22日

日本卸電力取引所(JEPX)によると、5月16日~22日のシステムプライスの週平均は14.87円/kWhとなり、前週比1.71円高となった。

5月16日から19日にかけては、全国的に気温が上昇し、一部地域では30度超えも予想された。一方、晴天により太陽光電源の市場投入量の増加が見込まれたことから、18日~19日における昼間(8:00~16:00)のシステムプライスは0.01円/kWh~15.79円/kWhで推移した。これに対し、日没後の夕方ピーク(16:00~20:00)は30円/kWh前後まで上昇した。

21日は、北海道を除く全国で雨予報となり、9:00~11:30にかけて東京・中部・北陸・関西エリアで40円台が続いた。東京-中部間に加え、中部-関西、中部-北陸、北陸-関西間で連系線の混雑が解消し、市場分断も解消。13:30~16:00には東北エリアも加わり、5エリアで30円前後の約定が続いた。

北陸・関西エリアで40円超となるケースは、足元では比較的珍しい。連系線に空き容量がある場合、連系された複数エリアは一体の市場として広域的に扱われ、約定処理が行われる。その結果、取引量の多いエリアの価格水準に引っ張られる。東京エリアは他エリアと比べて高値傾向が続いているため、普段は市場分断により影響を受けなかった西日本エリアも、東京の高値につられたとみられる。特に需要が少ない時期は、電力が不足するエリアへの送電量も減少するため、連系線容量に余裕が生じやすい。

一方、22日も東日本を中心に雨予報となり、15:00には中部・北陸・関西エリアで33.05円/kWh、東京エリアで50円/kWhとなった。前後の時間帯では4エリアが同価格で約定していたものの、15:00のみ東京エリアが市場分断により、単独で価格形成された。21日と22日で気象条件に大きな違いがなかったにもかかわらず、エリアプライスに差が生じたことから、市場分断がエリアプライスに与える影響の大きさがうかがえる。

また、気象庁は5月19日に「向こう3か月の天候見通し」を公表した。6月〜8月の平均気温は全国的に平年を上回り、降水量は概ね平年並みとなる見通しだ。気象庁は直近3年連続で「記録的な高温の夏」と評価しており、今夏も厳しい暑さとなる可能性が高い。

こうしたなか、経済産業省は5月20日、今夏の電力需給について、全エリアで安定供給に最低限必要とされる予備率3%を確保できるとの見通しを示した。これは、10年に1度の猛暑を想定した試算に基づくものである。また、供給力確保に向けては、再エネや原子力など脱炭素電源を最大限活用する方針を改めて示した。加えて、燃料調達面ではLNG消費を抑制しつつ石炭火力の稼働を高めるため、4月から1年間の緊急措置として非効率石炭火力の稼働増加を認めている。こうした対応も、今夏の供給力確保に寄与するとみられる。

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