
間接送電権市場に追加することを検討している
日本卸電力取引所(JEPX)と経済産業省・資源エネルギー庁は1月24日、JEPXが設置した専門家会合(間接送電権の制度・在り方に関する検討会)の第1回目を開催し、間接送電権市場の見直しについて検討を行った。
間接送電権市場は、エリア間の連系線容量に制約があり、市場が分断される中でスポット市場において地域間の価格差(値差)が生じる場合のリスクをヘッジするために、2019年度に創設された。今回の会合では、間接送電権の取引対象となる地域間連系線や潮流方向などを含めた商品設計について議論された。
現状では、間接送電権の取引対象は、「北海道〜東北(逆方向)」、「東京〜中部(順・逆方向)」、「中国〜四国(逆方向)」、「関西〜四国(逆方向)」、「中国〜九州(逆方向)」の5連系線、計6商品である。
これらの商品は、JEPXの取引手数料(0.01円/kWh)を上回る期待値差が見込まれ、ある程度の取引量が見込まれる連系線と潮流方向に基づき設定されており、市場創設から5年が経過した今、改めてその見直しが行われている。
制度開始当初の商品設定条件と照らし合わせると、前述の条件に新たに当てはまる連系線と潮流は、「北海道〜東北(順方向)」、「東北〜東京(順方向)」、「中部〜北陸(逆方向)」、「中部〜関西(逆方向)」、「北陸〜関西(逆方向)」、「関西〜中国(逆方向)」の6連系線、6商品である。そのことから、これらを商品として追加する方向で検討が進められている。
また、現物の長期取引におけるヘッジ手段として、長期商品追加の必要性も指摘されている。現在、間接送電権の取引は週間単位(24時間)で行われており、2ヶ月前の20日以降に4〜5週間分の商品が取引されている。例えば、12月の間接送電権は10月20日から取引されるが、今後はさらに期間を伸ばした長期商品が追加される可能性がある。
さらに、同会合では、間接送電権が必ずしも制度の趣旨通りに取引されていないことが指摘された。現在、エリア間で実際に相対取引がない状況でも「発生値差-間接送電権の約定価格」で収益を得ることが可能となっているため、取引を是正するため、間接送電権の最低入札価格(0.01円/kWh)の引き上げが検討されている。
今後、間接送電権市場における取引実績等を踏まえた上で、制度のあり方についてさらに議論が進められる予定だ。