電源開発とKDDI、2件目のバーチャルPPAを締結、51.6MW陸上風力を2028年9月に運転開始へ

2025年4月10日
同発電所は通信業界における陸上風力を対象にした
バーチャルPPAとしては国内最大規模となる
(画像:Jパワー)

電源開発(以下、「Jパワー」)の子会社であるジェイウインド上ノ国とKDDIは3月31日、バーチャルPPAを締結したと発表した。

契約対象は、ジェイウインド上ノ国が北海道上ノ国町に建設予定の「上ノ国第三風力発電所」(出力:51.6MW)で、同発電所で発電した電力に付随する非化石証書を、今後20年間にわたりKDDIの基地局に供給する。

同発電所は、2023年度の陸上風力追加入札において、FIP(フィード・イン・プレミアム)価格11.98円/kWhで落札した。4.3MWの風力タービン12基を設置し、2025年上期に着工、2028年9月の運転開始を目指している。

Jパワーは、上ノ国町において2014年に「上ノ国ウインドファーム」(28.0MW)、2024年に「上ノ国第二風力発電所」(41.5MW)を稼働しており、「上ノ国第三風力発電所」は同地域で3件目の陸上風力発電事業である。

昨今の資機材価格の高騰により、再エネの開発事業が厳しさを増す中、Jパワーは「KDDIとのPPAにより安定的な収入が期待できるようになったことで、建設の実現につながりました」と述べている。

なお、両社のバーチャルPPAの締結は今回が2件目。2024年12月には、鹿児島県南大隅町で2027年12月の運転開始を予定している「新南大隅ウィンドファーム」(出力:19.5MW)に関する契約を締結している。今後も他地域での契約拡大を視野に、連携を継続していくという。

また、Jパワーは国内で550MW以上の陸上風力発電設備を保有しており、PPAを活用した事業を含め、現在も多数のプロジェクトを開発・建設中である。

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