電源開発、熊本で17.2MW陸上風力のリパワリングに関する環境影響評価手続きを完了

2025年9月22日
Jパワーは20ヵ所以上の陸上風力発電所を保有
(画像:Jパワー)

電源開発(以下、「Jパワー」)の完全子会社であるジェイウインドは、熊本県西原村で計画中の「(仮称)新阿蘇にしはらウインドファーム」(出力:17.2MW)について、環境影響評価手続きを完了した。2005年に運転を開始した「阿蘇にしはらウインドファーム」(出力:17.5MW)のリパワリング工事となる。

同社は8月1日に「評価書」を経済産業省へ提出し、8月21日付で承認を取得。これを受け、9月9日より評価書の縦覧を開始している。

同社は、阿蘇にしはらウインドファームの出力1.75MWの風力タービンを10基撤去し、約70haの事業実施区域に出力4.3MWの風力タービン4基の設置を予定している。2025年8月に着工、2027年10月の運転開始を目指す。

環境影響評価手続きは2020年に開始され、同年に「方法書」、2023年に「準備書」の提出を経ている。

なお、阿蘇にしはらウィンドファームは、FIT価格22円/kWhで2025年5月までの契約があったが、老朽化を理由に2023年に運転を終了している。

新阿蘇にしはらウインドファームは、2020年度にFIT認定を受けており、当時の陸上風力(リプレース)のFIT価格は16円/kWhと、新規開発の買取価格18円/kWhを2円下回る水準だった。今後、FITに基づく運転を継続するのか、それともFIPへ移行してPPAを活用するのかは、現時点では明らかにされていない。

Jパワーは国内で20ヵ所以上、合計出力550MW超の陸上風力発電所を保有している。また、北海道上ノ国町の「上ノ国第三風力発電所」(出力:51.6MW)、鹿児島県南大隅町の「新南大隅ウインドファーム」(出力:19.5MW)、愛媛県宇和島市の「南愛媛第二風力発電所」(出力:40.8MW)など、複数の陸上風力発電所を建設中である。さらに同社は、福岡県北九州市の「北九州響灘洋上ウインドファーム」(出力:220MW)に40%の出資をしており、2025年度の運転開始を予定している。

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