
日本経済新聞は9月17日、関西電力が「奥多々良木発電所」で、水車や発電機を一括更新するリパワリング工事に着手したと報じた。3号機は2032年度、4号機は2030年度の運転再開を目指す。
同発電所は1〜6号機で構成され、総出力1.93GWを誇る国内最大の揚水発電所である。1974〜1975年に1〜4号機(各出力:303MW)、1998年に5・6号機(各出力:360MW)が運転を開始した。
3号機・4号機ともに稼働期間は50年近くに達し、3号機は設備トラブルにより2019年4月から休止していた。4号機も経年化により設備更新が必要なため、2026年4月から工事開始を予定していたが、2023年度の長期脱炭素電源オークションで3・4号機の更新計画が落札されたため、前倒しで改修に着手したものとみられる。リパワリング後、2030年度に4号機、2032年度に3号機を運転開始する見通しとなっている。
同オークションでは、このほかに中部電力が2023年度に「高根第1発電所」1号機で、関西電力が2024年度に「奥吉野発電所」1・2号機を落札している。