
(画像出典:日本財団)
11月7日、日本財団は洋上風力発電を含む海洋開発分野の人材育成を推進するため、「日本財団洋上風力人材育成センター」(長崎県長崎市)を開所した。同センターは、洋上風力技能者(洋上風力発電設備の設置工事・運転・メンテナンスを実施)を年間1,000人規模で育成する国内最大の施設となる。これは、洋上風車500基のメンテナンスに必要な人材数に相当する。
同センターでは、高所作業訓練や落水時の安全行動等の訓練が日英対応で開講され、洋上風力発電の現場で作業を行う上で必須となる国際認証資格(GWO資格)を取得できる。また、2026年度には世界初となる実海域での洋上訓練(洋上風力アクセス船から洋上タワーへの移乗)施設の完成も予定されている。
国内の電力業界における人材不足は深刻であり、洋上風力も例外ではない。日本は洋上風力発電の導入目標を「2030年10GW、2040年35~45GW」と掲げており、それを支える人材は、2030年に15,700人、2050年に48,500人が必要とされている。しかし、現在は約5,000名しかいないと言われており、人材の確保と育成が課題である。
洋上風力の他にも、経済産業省の産業保安グループ・電力安全課は昨年、電気主任技術者の不足について指摘しており、制度面でも条件の緩和に向けた議論が進んでいる。
電気主任技術者は、国家資格であり「事業用電気工作物を設置する業者は、その工事・維持・運用に関する保安を監督させるために、(電気)主任技術者を選任しなければならない」と法律で定めている。しかし、電気主任技術者の選任は再エネ設備の増加に伴い、将来的に不足する可能性が高い。そのため、経産省は電気主任技術者の選任や兼任の条件を緩和するための議論を進めている。