
発電量は増加する見込みである(画像:東北電力)
東北電力は2月21日、新潟県津南町にある水力発電所「宮野原発電所」2号機 (出力:2.6MW) の営業運転を再開したと発表した。これにより、約100年の歴史を持つ同発電所のリパワリング工事(水車、発電機等の一括更新)がすべて完了したこととなる。
工事後、発電所の出力は変わらないものの、水車発電機の効率が向上したことにより、発電量が約8%増加する見込みだ。また、東北電力は設備の故障率の低減による発電所の停止期間の短縮と、メンテナンス性向上による保守管理の省力化にも期待を寄せている。
宮野原発電所は1928年に運転を開始し、2022年3月から1号機、2023年11月から2号機のリパワリング工事を順次行った。そして、1号機は2024年3月に営業運転を再開している。
東北電力は、水力発電所を200ヵ所以上(合計出力:約2.5GW)保有しており、宮野原発電所はそのうちの一つである。同社の発電容量の10%以上を水力が担い、そのうち40%以上の水力発電所が運転開始から100年近く経過しており、老朽化が進んでいる。これに対し、東北電力は水力発電所のリパワリング工事を進めており、直近では2025年1月末に福島県福島市の「蓬莱発電所」3号機のリパワリング工事を完了したほか、その他の発電所でも順次工事を進めている。