
イギリスやオーストラリアなどで蓄電所を運営するEku Energyの日本法人である日本蓄電は4月30日、岡山県笠岡市で「絵師蓄電所」(150MW/600MWh)を建設すると発表した。運転開始は2030年までを予定している。
同蓄電所は、2024年度の長期脱炭素電源オークションにおいて、運転継続時間が3時間以上6時間未満の蓄電池の区分で容量119MWを落札した。これは、落札された21件の中で最大規模となる。現在、日本国内で開発中の蓄電所としても最大級で、その規模が際立っている。
長期脱炭素電源オークションでの容量確保契約により、日本蓄電は蓄電所の導入および運営にかかる固定費を原則20年間で回収できる見通しだ。
Eku EnergyのCEOであるダニエル・バローズ氏は、「絵師蓄電所が長期脱炭素電源オークションにおいて落札されたことは、日本およびグローバルのポートフォリオに、高品質で長期的な契約収益をさらに加えるものとなります」とコメントしている。
なお、今回の案件は、日本蓄電にとって2件目の系統用蓄電所開発となる。第1号案件の「広原蓄電所」(30MW/120MWh)は宮崎県で建設を進めており、2026年7月の運転開始を予定している。東京ガスとは同事業に関して20年間の運用権に関するオフテイク契約を締結している。