岐阜県の小水力発電所2ヵ所が運転を開始、地域新電力へ年間5.5GWhを供給へ

2025年1月31日
両発電所で発電する電力は、特定卸供給契約で飛騨高山電力に供給される(画像: 阿多野郷・野麦小水力発電)

阿多野郷・野麦小水力発電は1月21日、岐阜県高山市で小水力発電所2ヵ所の運転を開始したことを発表した。

野麦小水力発電所(出力:196kW)は2024年10月、阿多野郷小水力発電所(出力:695kW)は2025年1月にそれぞれ運転を開始した。野麦小水力発電所の年間発電量は約1.26GWh、阿多野郷小水力発電所は約4.28GWhを見込んでいる。

経済産業省によると、いずれの発電所も2021年度にFIT認定を受けている。中小水力発電のFIT価格は、2012年度にFIT制度が始まった当時と変わらず、200kW未満が34円/kWh、1MW未満が29円/kWhである。両発電所で発電した電力は、中部電力パワーグリッドと地域新電力である飛騨高山電力との間の特定卸供給契約を通じて供給される。

同事業の総事業費は16億3,000万円であり、そのうち12億2,000万円のプロジェクトファイナンスはシンジケートローンにより十六銀行がアレンジャーを務め、高山信用金庫大垣共立銀行北陸銀行が参加。総事業費の内訳は、野麦小水力発電所が5億3000万円、阿多野郷小水力発電所が11億円。

また、同事業のEPC(設計・調達・建設)を担当した井上工務店をはじめとする建設会社4社も一部事業への出資を行った。

両発電所の開発は、2024年11月に高山市が環境省の「脱炭素先行地域」に選定されるきっかけとなった事業の一つである。

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