容量市場メインオークション、約定容量166.2GWで平均11,134円/kW、蓄電池の応札は前年比3倍

2025年2月2日
落札容量のうち、約70%が火力である(画像:JERA)

電力広域的運営推進機関(以下、「広域機関」)は1月29日、2024年度の容量市場メインオークション(実需給年度:2028年度)の約定結果を公表した。約定総容量は、166.2GWで全国平均の約定価格は11,134円/kWであった。価格は昨年の平均7,874円/kWから42%上昇したことになる。

約定価格の中で最も高かったエリアは北海道、東北、東京エリアの14,812円/kW。九州は13,177円/kW、中部は10,280円/kW、北陸・関西・中国・四国の4つのエリアは8,785円/kW。

沖縄電力を除く、旧一般電気事業者が全体の落札容量の70%を占めた。残りの30%は、電源開発東京電力リニューアブルパワー、独立系発電事業者、地方自治体などである。

落札容量のうち、期待容量が1MW以上の安定的な供給力を提供する火力、原子力、水力(調整式又は貯水式)、1日1回以上連続3時間以上の運転継続が可能な揚水発電と蓄電池などの安定電源が、全体の93% (155GW) を占めた。期待容量が1MW未満の供給力を提供する風力、太陽光、一部の水力などの変動電源(単独)は3% (4.8GW) 、デマンドレスポンスを含む発動指令電源は4% (6.4GW) であった。

落札された発電容量の電源種は公表されていないが、応札された容量の約67.9%はLNGや石炭等の化石燃料を使った火力、20.6%は水力(一般、揚水)、7%は原子力、3.7%は発動指令電源、残りは水力を除く再エネ及び蓄電池であった。

特に原子力の応札は、発電所の再稼働により、昨年の7.76GWから今年は12.04GWに増加し、蓄電池の応札は、昨年の80MWから240MWと3倍に増加した。

広域機関は、2025年4月頃までに落札事業者と契約を締結する予定である。

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