大和エネルギー、愛知で2.4MWオンサイトPPAを物流施設向けに開始、余剰電力はFIPを活用

2025年8月8日
大和エネルギーはこれまでにも複数の物流施設に
屋上型太陽光を設置している(画像:大和エネルギー)

大和ハウス工業は8月1日、子会社の大和エネルギーが愛知県の大型物流施設「ロジポート名古屋2」の屋上に新設した太陽光発電所「DREAM Solar 愛知岩塚」(出力:2.4 MW/DC、1.5MW/AC)の運転を同日より開始したと発表した。

同物流施設は、ラサール不動産投資顧問とNIPPOが共同開発し、大和エネルギーがオンサイトPPAを通じて電力を供給する。年間発電量は約2.9GWhを見込んでおり、余剰電力はFIPを活用して、系統を通じて他の需要家に供給される。なお、同契約は大和エネルギーのなかでも最大規模のオンサイトPPAとなる。

DREAM Solar 愛知岩塚は2024年度にFIP認定を取得しており、プレミアムの算定に用いるFIP価格は12円/kWh。物流施設の建設工事と並行して発電設備の設置が進められ、施設と同時に完工した。発電所の面積は、19,465㎡と屋上面積の約80%を占める。

今回の稼働により、大和エネルギーが手掛けた太陽光発電所は計172ヵ所・合計出力は295MWに達した。このうち、オンサイトPPAは21ヵ所・合計出力は23MWである。

FIT・FIP制度のもとで、屋上型太陽光は地上設置型よりも、高いFIT・FIP価格が設定されている。原則として、250kW以上の太陽光発電設備は入札を通じてFIP価格が決まるが、屋上型の場合は入札対象外で決められたFIP価格となるなど、優遇されている。

2025年10月からは、さらなる優遇策として、屋上型太陽光を対象に支援期間中のFIT・FIP価格を現行よりも手厚くする「初期投資支援スキーム」が始まる。一方で、調達期間の短縮や、支援期間後のFIT・FIP価格を引き下げることで国民負担を抑制しつつ、投資回収を早期化する。これにより、屋上型太陽光の導入を促進する方針である。

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