
(画像:中国電力)
中国電力は3月4日、鶏卵事業を手掛ける坂本産業向けに、水上太陽光発電所を活用したオフサイトPPAによる電力供給を開始したと発表した。水上太陽光発電所を活用したオフサイトPPAは、同社にとって初の取り組みとなる。
坂本産業が岡山県矢掛町の惣門池で新たに開発した「坂本産業惣門池太陽光発電所」(出力:約1MW)の年間発電量は、約1.4GWhを見込んでいる。電力は中国電力を通じて、同エリアにあるグループ会社の養鶏施設に供給する。
EPC(設計・調達・建設)は、環境資源開発コンサルタントが担当し、同社が開発した浮体式架台および係留システムを採用している。使用資材は、世界基準に基づくガイドラインの食品衛生法A基準をクリアしているため水質汚染の懸念はないという。
ため池などを活用した水上太陽光発電は、工事に伴う土地の整地の必要がないため用地代が安価で済む。また、水による冷却効果でパネル温度が低下するため、陸上型と比較して発電効率が良いなどのメリットがある。環境資源開発コンサルタントは2014年・2015年に兵庫県で冷却効果の実証実験を実施した。水冷効果が働いて経度・緯度が同じ場所での比較では年平均14%以上、年最大21%の発電効率向上を確認したという。
水上太陽光発電所の最近の事例では、太陽グリーンエナジーが運営する愛媛県松山市の「馬木池第一水上太陽光発電所」、「馬木池第二水上太陽光発電所」、四国電力の完全子会社であるよんでん太陽光が愛媛県西条市に開発した「照井池・大明神池水上太陽光発電所」、ならびに香川県高松市に開発した「谷池水上太陽光発電所」などがある。
2025年4月、みずほリサーチ&テクノロジーズが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)向けに発表した資料によると、水上太陽光発電の導入ポテンシャルは約123GWdcと推計されている。