
北海道電力は10月31日、原子力発電所の「泊発電所」3号機(出力:912MW)が再稼働した場合の電気料金の値下げ見通しを発表した。規制料金(家庭向け電気料金)で11%程度、自由料金で平均7%(低圧自由料金:平均11%、高圧・特別高圧料金:平均6%)程度の値下げとなる見込み。
泊原発3号機について、同社は2027年の早期再稼働を目指しており、2025年7月30日に原子力規制委員会から新規制基準に基づく設置変更許可を取得した。現在は、新たな防潮堤の建設や地元自治体との同意手続きなど再稼働に向けた準備を進めている。一方、2011年に提起された運転差止め訴訟については、一審で運転差止めを命じる判決が下され、控訴審で係争中である。
同社は、再稼働後に電気料金を引き下げる方針を示していた。電気料金の試算にあたっては、以下の前提条件を設定している。
- 年間販売電力量:27TWh(2024年度:22.7TWh)
- 為替レート:145円/$程度
- 原油価格:70$/bl程度
- 物価:毎年2.0%上昇
- 長期金利:2.0%
同社によると、今回の料金値下げは年間-500億円程度を反映しているという。内訳は、泊原発3号機の再稼働による安全対策費や定期検査費用等の増加分から燃料調整費等の減少分の差し引きが年間-600億円程度、物価や金利上昇で年間+300億円程度、経営効率化を進めることで年間-200億円程度としている。
なお、安全対策費用については、2024年度の長期脱炭素電源オークションで資金を確保済みである。
また、北海道電力は2025年3月に発表した「ほくでんグループ経営ビジョン2035」で、2030年代前半には泊原発1・2号機(各出力:579MW)を再稼働する方針を示している。