リミックスポイント、1MW太陽光をFIPに移行し蓄電池設置、将来的な発電事業者支援を目指す

2025年5月22日
リミックスポイントが取得した太陽光発電所を
FIPに移行する(画像:リミックスポイント)

電力小売りやエネルギーサービスを手掛けるリミックスポイントは5月20日、既存のFIT(固定価格買取制度)太陽光発電所をFIP(フィード・イン・プレミアム)に移行し、蓄電池を併設すると発表した。

同社は「自社保有の発電所を活用し、その運用実績を通じて得られる知見やデータを蓄積することで、将来的に発電事業者に対し、具体性と説得力を備えた提案が可能になると考えております」とコメント。まずは九州エリアで取り組みを開始し、将来的には他のエリアにも展開して事業を拡大する方針だ。

リミックスポイントがFIPに移行する第1号案件は、熊本県宇城市で運転中の「宇城太陽光発電所」(出力:968.5kW)。経済産業省のデータベースによると、この発電所は2014年度にFIT認定を受け、当時のFIT価格は36円/kWh。FIT契約は2035年12月まで残っている。

同発電所は2025年3月末時点で、福井県に本社を構える柴田商事が所有しているとされているが、エネハブの取材に対し、リミックスポイントは同年4月28日に宇城太陽光発電所の売買契約を締結し、所有権が移行したことを確認した。

同社は、2025年夏頃に蓄電池増設の設置工事を開始予定で、同年秋頃にはFIPへの移行手続きを始める予定だ。さらに、2026年初春頃には、FIPの発電所として正式に稼働を開始する計画だ。併設する蓄電池の容量は2.5MWh。

リミックスポイントの広報担当者は、併設する蓄電池について「太陽光発電の電力を充電するものとしてスタートいたしますが、将来的には需給調整市場への参入も捉え、系統からの充電も視野に入れております」と述べた。

同社は、2024年には太陽光発電所の開発などを展開するオデッセイグループのグッドフェローズと共同で、合計約3MW/DC (各出力:約100kW/DC、約50kW/AC)の低圧太陽光発電所30〜35ヵ所を開発するために連携。将来的にはPPAによる電力供給を見据えて発電所開発を進め、発電した電力はリミックスポイントの電力小売事業の需要家に供給する見込みである。

お詫び (2025年5月26日): 宇城太陽光発電所の認定FIT価格に誤りがありました。正しいFIT価格は、36円/kWhです。訂正してお詫び申し上げます。

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