
日本の蓄電池メーカーである(画像:パワーエックス)
パワーエックスは3月10日、世界的なインフラ投資会社であるI Squared Capital傘下のヘキサ・エネルギーサービスと国内における系統用蓄電所を共同開発する業務提携を締結したと発表した。
両社は今後1年間で、10ヵ所以上の高圧蓄電所(2MW未満)の運転開始を目指す。
パワーエックスは、同社の「Mega Power」蓄電池を導入し、候補地の選定および蓄電所の開発を担当する。一方、ヘキサ・エネルギーサービスは蓄電所を保有し、運転開始後の電力取引を担う。
また、両社は土地を確保してから6ヵ月以内に運転を開始することを目標に開発を進めるという。
ヘキサ・エネルギーサービスは、現在11ヵ所の大型系統用蓄電所を開発中であり、これらはすべて2023年度の長期脱炭素電源オークションで落札した案件だ。第一号案件となる福岡県田川市の蓄電所(出力:29.97MW/130MWh)は昨年11月に着工し、2026年2月の運転開始を予定している。
パワーエックスは2021年の設立以来、国内の系統用蓄電所向け蓄電池の主要なサプライヤーとなっており、これまでに約290億円の資金調達に成功している。また、今年初めに行ったシリーズCラウンド後半では、伊藤忠商事、三菱UFJ銀行、豊田通商などの企業が参画し、前半の調達分と合わせて総額56億円の融資を獲得したことを発表した。